鈴なり星

平安古典文学の現代語訳&枕草子二次創作小説のサイト

2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧

源氏物語の女房たちの主従関係2・女三の宮女房小侍従の君のつぶやき

その昔ならば、常に格式高く上品に、そして重々しくふるまうのが高貴な女人の責務だと言われてまいりました。それなのに、私のお仕えするご主人さまときたら。あ、申し遅れました。私、女三の宮付きの女房で、小侍従と申します。宮さまの乳姉妹でございまし…

胃も痛くなる一条天皇のつぶやき

…朕はここの所みぞおちがシクシク痛んでしかたない。でも誰にも言う事は出来ない。なぜなら、一言でもつぶやくと痛みの原因なる人物たちが必ず飛んでくるからだ。そう、「たち」というからには複数。しかも三人。その中にはわが母君もいらっしゃる。母君たち…

源氏物語の女房たちの主従関係1・末摘花女房侍従の君のつぶやき

■末摘花女房・侍従の君のつぶやき私、末摘花さまにお仕えしていた女房で、侍従と申します。お仕えしていた、と過去形になっているのは、姫さまの叔母さま一家が筑紫へ赴任する事になり、「お手当てとってもはずむから」とのお誘いをいただきまして。ええ、乳…

第三回直撃レポートin典薬寮

私の名前は藤原斉信。私は今、広大な大内裏の西側、典薬寮の門の前にいる。普段の私は、ここにそれほど用事はないのだが、さる高貴な血筋の御方からの命により、典薬頭にインタビューをしにきたのだ。さる高貴な血筋の御方からの拝命も、これで三回目。今回…