対の御方に逢えない寂しさに耐えかねて、わざわざ御方の局に出向いた今上。その今上の目に飛び込んできたのは、つややかな紅梅襲の小袿に梅の唐衣と、華やかさが匂いたつような着物に身を包んだ対の御方でした。こんなにも美しく着こなしているのに、全く自…
三月になった。入内の準備とうってかわって、今度は初斎院に入る準備に忙殺される堀川家である。源氏の宮の入内を長年思い定めていた大殿であったが、この意外な変更に機嫌は良くない。堀川上は、自分がかつて斎宮になった時のことを思い出し、付き添いとは…
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