むかし、紀の有常という人がいました。仁明・文徳・清和と三代の帝にお仕えし、裕福な名家でしたが、晩年になって時勢も変わり、傍流となってしまいました。権力の切れ目は縁の切れ目。かつて時めいていた有常はすっかり落ち目となって、ごく平凡な貴族より…
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