どこがどうとはっきりしないまま、二の姫の病状はどんどん重くなっていきます。意識不明になることもたびたびあり、ご両親の関白大殿と母君は心配で心配でなりません。「非常に強い物の怪の仕業かも知れぬ」と高僧を大勢召しだして祈祷を行わせても、出てく…
さらわれた対の御方が東雲の宮を想って重いため息をついている頃、東雲の宮はどのように過ごしていたでしょうか。もちろん、片時も対の御方を考えない時はありません。どうやら按察使大納言の妻である今北の方が、今回の失踪に関わっているらしい…とはいえ、…
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